ミュンヘン市民農園

 ミュンヘンの50年近くの歴史ある市民農園(クラインガルテン:Kleingarten)を見学しました。

 300を超す区画を有する大きな市民農園で、ミュンヘンの中心市街地から路面電車で約20分程の所にありました。

 丁度、祝日の日曜日の午前で、肌寒い時でしたので、人もまばらでしたが、入り口付近から広がる鬱蒼とした生垣に、長い間みなさんに愛されて利用されてきたという証を感じました。

 日本の様に野菜を作るのが主目的ではないということが直ぐに理解できる位、小さな小屋(ヒュッテ)そして遊具、花壇そして大きな果物の木がありました。

 既に40年ほど利用しているというおじいちゃんにお話しを伺いました。「高齢になり農園管理も大変になって来たが、ここに通ってくるのが日課、作業してみんなと会って一緒に一杯やるのが楽しみ」「これから草が繁茂するので大変だ!」

 農園の中心には飲み屋があり、農園利用者が朝からワイワイビールを飲みながら楽しくやっておられました。

 何かミュンヘン市民の自分の家とは別の「居場所」と云った印象を受けました。

 歴史と利用者の思いがたくさん詰まった市民農園でした。