フォーラムの開催に際して、夏と秋に地域発掘お宝マップの活動に参加して呉れた首都圏の大学生3名が3日間手伝いに来て呉れました。N大、S大、T大出身の3名は、フォーラムの開催準備から後片付けまで一生懸命関わって呉れました。
また、フォーラムではN大出身のNさんが栃尾での体験を発表して呉れました。
『例えばこんなことがありました。私は曹源寺に訪れる班のメンバーだったのですが、曹源寺に向かう道すがら、一人のお母さんに出会いました。彼女は私たち都会の学生を興味深そうに、かつやさしいまなざしで見てくれていました。段々と近づいたとき、ふと話しかけていただきました。「どこから来たの?」「何をしているの?」私はその時、すぐに答えることができませんでした。なぜなら、私が住んでいる神奈川や東京では、いきなりの関係性での会話はなかなか成り立たないからです。
「知らない人には挨拶をするな。」と言われることもある場所では、このようなやりとりは生まれないでしょう。私はその後、少しずつそのお母さんと話をさせていただき、彼女も話を聞いてくれました。私はそのたった数分の会話一つで、今までにない温かみを感じました。
また、マップ作りでは曹源寺に訪れ、画家の石川雲蝶の描いた大きな襖を見せていただき、諸橋酒蔵で作っている景虎は日本酒の後味の苦さが苦手だった私にとって甘口で後味がスッキリしていて初めて日本酒が美味しいと思いました。
そして空き家を何軒か発見しました。栃尾に来るまで空き家を見たことのなかった私にとって自分と遠いと思っていた過疎化が目の前に形として現れた瞬間でした。木は温かみを感じるのに、なぜか寂しく感じ、道を通る人たちが寂しさを感じないよう、再利用できたらいいのに、と思いました。
東京で私が普段道を歩いていると、電車の時間や集合時間に追われてせかせかと歩いている人、早口で急ぎたそうにしている人を見ます。しかし、栃尾の方は余裕があり、何かに追われている感じがない。時間がゆっくり流れているように思えます。話しかけると、親切に応じてくれ私たち学生の話を聞いてくれ、受け入れてくれる温かさがありました。』後略
都会の若者が里山でこんなことを感じるのかな?と感心しました。
感受性豊かな若者を受入れ、お互いプラスになるような形での協働を推し進める必要があることも実感しました。
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